近年、空き家問題が騒がれていいます。
2015年5月26日に施行された「空家等対策特別措置法」では、管理がされていない空き家に対し、行政が介入できる様になりました。
そして、令和6年4月1日から、相続登記がされていない所有者不明土地および不動産の対策として、空き家の相続登記が義務化されました。
なぜこんなにも対策対策と騒がれるのでしょう。
そもそも空き家への対策を国が進めているのには理由があります。
日本は自然災害が少なくない国です。
地震や台風、洪水など、昔では考えられないくらい頻繁に自然災害は起こっています。
その都度、家が崩壊し、新しく建て、また崩壊し・・・が繰り返されている。
建築基準法の改正で、昔に比べれば耐震のしっかりした家が作られてきていますが、それだけでは完璧な対策とは言えないです。
ちなみに、所有者がわからない不動産が地震で崩壊した場合、どうなるか知っていますか?
所有者ではない人がその家を如何様にできないのです。
なので、そのまま放置・・・なんてこと、意外とあるようです。
倒壊していたとしても所有者に確認せずに勝手に動かしたりできないのが現状です。
しかし、実際相続登記をしないことで、誰が所有者なのかわからない土地・不動産は沢山あります。
所有者の戸籍を辿って、相続人全員でその不動産を誰が相続するのか話し合う・・・
いきなりあなたが相続人ですと言われても、「何のことだか?」となりますし、全員が相続放棄した場合、その不動産をどうにかするには、裁判所に審判申し立てをして、相続財産清算人を選任してもらい、それから不動産をどうのこうのするという・・・なんて手間のかかることでしょう。
空き家になってしまった家には様々な理由があると思います。
しかし、空き家をそのままにしておくのは何のメリットもありません!
むしろ、あなたが相続して所有者になったのであれば、その不動産をどうするかきちんと考えた方が自分のためになります!
自分で家を建てたが、両親が住んでいた家を相続した。
→その家に住む予定は今のところない・・・
都内に賃貸で住んでいるので、最終的には相続した地方の家に住みたいが今ではない・・・
相続した家に住む予定はないので売却したいが、そもそもどこの不動産会社に頼めば良いかわからない・・・
自分で購入した家だが、転勤になってしまい、長期で家を空けているだけ・・・
施設に一時的に入っているだけで、最終的には家に戻ってくる予定なので今は空き家なだけ・・・
自分では住まないが昔から受け継がれてきた家なので、よくわからない人には売りたくない・・・
まだまだ他にも理由はあると思います。
どうするか、考えるのに時間がほしいという方もいると思います。
で、あれば、
まずは、その空き家を管理して、どうすれば良いかを相談できる専門家を探して下さい。
定期的に管理することで、家の寿命を延ばすこともできますし、最終的に自身で住むにしても、賃貸に出すにしても、売却するにしても家の状態が良いことに超したことはないです。
家の専門家でオススメなのは①不動産会社か②建築士です。
不動産会社であれば、家の査定をしてくれるので(詳細は依頼する不動産会社にご確認下さい。)、将来的に物件をどうするか、検討する材料を提供してくれます。また、不動産仲介の専門家なので、物件だけでなく近隣施設なども考慮し、物件に合った売り方等も提案してくれます。
建築士であれば、家の専門家なので、物件のどこが傷んでいるか、また、災害で被った被害を火災保険で直すお手伝いをすることもできます。
また、リフォーム・リノベーションをしたい場合は、提案から施工まで一貫して管理してくれます。
空き家を所有している方はまず、空き家をどうしたいかを考えて下さい!
そして、どうすればいいか迷ったら家の専門家に相談してみてはいかがでしょうか。
不動産会社や建築士への無料相談は、各行政でおこなっているところもあります。
ご自身が住まれている地域と空き家がある地域が離れていたとしても、まずは、相談できる頼もしい専門家を見つけてみて下さい。